トータルリハビリテーション
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豆知識
脳卒中を発症された方の多くが、冬や気温が下がった際に筋緊張が亢進し硬くなることがあります。
今回の記事では、なぜ寒さで筋肉が硬くなるのか、そしてその対策について紹介していきます。
外来やリハビリ施設へ通う際に寒くて硬くなり、硬さを軽減させるためにリハビリの時間が使われてしまう。
冬、寒い時期でもリハビリの効果を高めるために必要な
〇寒さで筋肉が硬くなる原因
気温が下がった際に筋緊張が亢進し体が震えます(震えは不随意運動)がこれ自体は、正常な体の反応です。
体の熱産生の多くは筋肉からで、体を震わせることでより多くの熱を産生する機能です。
熱が産生されるもしくは、暖かい環境に戻ることで筋緊張が軽減
この筋緊張のコントロールが難しい場合に、寒さによる筋肉の硬さへつながる原因となります。
筋緊張にもいくつか種類がありますが、気温での変化は無意識的な筋緊張の変化です。
〇無意識の筋緊張とは
無意識の筋緊張とは、先ほどの気温や姿勢での筋緊張の変化が含まれます。
気温、姿勢に共通するものは環境に適応するという点です。
この点が今回の記事で最も重要な部分になります。
寒い、暖かい、仰向け、座位、立位など環境に合わせて筋緊張が適応することで筋肉の硬さは軽減できます。
例えば起き上がり
寝ている姿勢から座位になる過程で、体を支持する面は大幅に減少し自身の力で支えなければいけなくなります。
また体に影響する重力の向きも変化します。
これらの環境の変化にどれだけ早く筋緊張をコントロールできるか
起きた際に手足に無意識に力が入ってしまう
反対に力がすぐに出せないなどの症状が筋緊張コントロールの苦手さになります。
〇寒さによる硬さへの対策
対策としてまず前提として、冷やさないことは大切になります。
しかしそれも限界があるので、寒さで硬くなってしまった場合の対策を温める以外の内容で3つ紹介していきます。
1.安定した姿勢になる
安定した姿勢=筋緊張は軽減
この安定は人それぞれで、座位で安定する方もいれば横にならなければいけない方もいます。
日中に横になることを「いけない」「筋力が落ちる」など思われるかもしれませんが、数分から数十分で緊張が軽減するのであれば進んで横になってください。
これは寒さによる緊張だけではなく、全般的に言えることです。
2.緊張が高い部分に力を入れる
筋緊張は一定時間亢進すると、硬くなっていることが感じづらくなります。
感覚の慣れによる作用で誰でも生じる現象です。
脳が感覚に慣れてしまったら緊張を多少高めることで再度、脳へ緊張の情報を届けます。
そこで一度力を入れる、もしくは動かし今の筋緊張を脳へ伝えることで緊張をコントロールしやすくするという方法です。
3.緊張が上がったら緩めるを習慣化する
最後は筋緊張をコントロールすることを習慣化していきます。
先ほどの起き上がりや立ち上がりなど姿勢の変化で緊張が高まりやすい方は、起きた後、立った後に手足の緊張が抜けているか確認してください。
どういった姿勢で緊張が抜けやすいのか探りながら行うと、姿勢コントロールの練習にもなります。
さいごに
リハビリ施設へ通うのに寒くて硬くなってしまう。冬、寒い時期でもリハビリを進めていくために参考になれば幸いです。
引き続き投稿していきますので、ぜひチェックしてください。
佐藤