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豆知識

【脳卒中 姿勢の影響】筋緊張 麻痺 無意識



脳卒中後遺症の症状には、運動麻痺姿勢制御(コントロール)の2つの側面があります。



体を動かす際は、倒れない、傾きすぎないように姿勢をコントロールしているので、運動と姿勢は密接に繋がり影響しあっています。


今回の記事では姿勢についてと運動にどのように影響しているかを紹介していきます。


〇姿勢とは


姿勢はリハビリの中でも重要な要素であり、運動は姿勢変化の連続ともいわれ各ポジションでの姿勢を安定させることで、結果的に運動がスムーズになります。



寝ている姿勢(仰向け、うつ伏せ、横向き)、座っている姿勢、立っている姿勢などがありますがどの姿勢においてもバランスを取り続けています。



そして姿勢は様々な要素から影響を受けます。



座位姿勢を例に考えてみます。

1.椅子の構造:硬さ、高さ、背もたれの有無など
2.場所:家、公共交通機関などの屋外など
3.精神面:緊張しているかなど

これ以外にもあると思いますが、人の姿勢は様々な要素で影響されやすいという事です。



構造や環境へは一定の慣れが必要ですが、初めてのリハビリでいかに緊張させないかという精神面への影響を考えるのもセラピストのスキルの1つです。


〇良い姿勢、悪い姿勢


姿勢の良し悪しは、良い姿勢ができるかであって常にその姿勢でいることではありません。



いわゆる背筋を伸ばした良い姿勢が、必要な時に必要なだけできるかが重要になります。



リハビリでは体幹の屈曲、傾きなどを評価して真っすぐの姿勢へと調整していきますがあくまでそれは1つの姿勢です。



リハビリで目指すべき姿勢コントロールは、背筋を伸ばした姿勢から、横になる、立つ、手を伸ばすなど様々な動きにすぐに移れるような柔軟性を持ったコントロールです。


〇姿勢が運動に及ぼす影響とは


脳卒中後遺症において筋肉の硬さである、筋緊張の障害が多くみられます。



手足がこわばったり、反対に力が入らない、つっぱりや内反などが挙げられます。



これらのすべてが運動麻痺ということではなく、姿勢からの影響も考えなくてはいけません。



例としてベッドからの起き上がり動作で考えてみましょう。

1.仰向け
2.仰向けの姿勢から足を曲げる、あるいは組む
3.仰向けから寝返りして横向き
4.手をついて上体を起こしながら、ベッドから足を降ろす
5.ベッドに座る



起き上がり動作での筋緊張の影響は、①上肢(肘など)が曲がってしまう、②足がつっぱる、③座った姿勢で内反が生じるなどがあります。



なぜこのような筋緊張の症状がでてしまうのかというと、起き上がり動作の中で常にバランスを保っているからです。



横向きの安定、ベッドから体が落ちないようにコントロール、足を降ろした反動で倒れないようコントトール、座位の安定などを無意識にコントロールしています。



このコントロールしている際に、全身の緊張は高まり主に上下肢につっぱりや内反などの影響がでやすくなります。



姿勢を変える、動く際に筋緊張の亢進を抑制するためには、各姿勢の安定~コントロールできる幅を広げることが必要です。



また抗重力活動従重力活動も大切なポイントで、言葉の通り、重力に抗うか従うかの活動です。



起き上がりでいえば体を起こすことは、抗重力活動ですがベッドから足を降ろすことは従重力活動です。



抗重力活動が難しい場合は、従重力活動のリハビリから開始する場面もあります。


〇さいごに


今回は姿勢について紹介させていただきました。


生活の中で変化する姿勢、運動の理解はリハビリや自主リハビリにおいても重要なポイントです。


姿勢の左右差を見ること、調整することも大切ですがなぜその姿勢なのか、姿勢を変化できるのかなどの視点もあるとより細かくリハビリや自主リハビリをお伝えできます。


最後までお読みいただきありがとうございました。


引き続き投稿していきますのでよろしくお願いします。

佐藤