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【脳卒中 立ち上がり動作の改善】原因 姿勢 重心

立ち上がりは介助が有り、無しでADL(日常生活動作)の幅や生活範囲に大きく関与する要因です。


またご自宅で介助されているご家族の悩みでも多いのが立ち上がり動作で、1日に何十回と介助する場合もあり介助量軽減もリハビリにおいては考えなくてはいけない点になります。


そこで立ち上がり動作が難しい原因や理由、自主リハビリのポイントなども含め紹介していきます。


〇立ち上がり動作


立ち上がり動作は歩行と同じく全身活動です。


そのため立ち上がり動作の代償や非対称性などを改善することで、姿勢や歩行などの動作にもいい効果が期待できます。


立ち上がり動作は大きく3相に分けられ、各相での難しいポイントやそれぞれの相との運動の流れなどが評価、リハビリには重要になります。




〇立ち上がり動作が難しい原因と練習


立ち上がりが難しい原因は1つではなく、いくつもの原因が重複していることがあります。

症状がどの相に影響しているか、その原因と改善するための練習方法を紹介していきます。


1.抗重力活動の低下
2.足がつっぱる  
3.立位姿勢が不安定 
4.足首の硬さ・制限がある 
5.手すりを引っ張り立つ  

この順番で説明していきます。


1.抗重力活動の低下 
 
 抗重力活動とは重力に対して体や手足を動かせるという事で、立ち上がり動作での1相~3相すべてに影響します。

 立ち上がりでは全身活動になるので、座位姿勢などで体幹が極端に屈曲(猫背)していると、立ち上がる分だけの筋活動が不足していることになります。


 特に重要な部位が骨盤です。

 骨盤の前後傾が幅がコントロールできることで背骨(体幹)も伸ばしやすくなり、立ち上がりの際は中間位からやや前傾位で立ちます。


 骨盤の可動性は前傾、後傾ともに低下している方が多いので、必ず両方を行うようにしてください。


2.足がつっぱる 

 立ち上がる際は、床面に対して垂直に踏ん張る必要がありますが、足がつっぱることで難しいのは2相の離殿です。

 足のつっぱりが強い場合、垂直ではなく前方に踏み込んでしまうなどが原因で立つことが難しくなります。


 物理学で作用、反作用という原理があり体の動きも同じような現象が当てはまり、前に踏み込むことが作用だとすると、床からの力である反作用は後方になります。


 結果的に体が後方へ傾きやすくなり、椅子からお尻を離すことができず腰を反るなどの代償動作にも繋がりやすくなります。


 このつっぱりを軽減するための練習は、ボールを軽く踏みながら転がします。


 姿勢は座位でも立位でも構いません。


 軽く踏むことで立ち上がりの際に必要な力をコントロールしつつ、転がすことで運動の方向を練習できます。


 実際に立つ際の意識は足で踏ん張ろうとするとつっぱりやすいので、足に体を乗せていくイメージがつっぱりを軽減することへ繋がります。


3.立位姿勢が不安定

 立ち上がった後の立位姿勢が極端に不安定な場合も立ち上がり動作全般(1相~3相が難しくなります。

 脳で運動をプログラムする際には、運動の開始と終わりまでが生成されます。

 つまり立ち上がり動作では、座位姿勢から立位姿勢までがプログラムされるという事です。


 この運動の終わりである立位姿勢が不安であるが故に、正確に脳でプログラムされづらくなるのでリハビリでは積極的に立位姿勢を取るような練習が最適です。


 ご自宅での練習としては、ご家族の協力または手すりなどの支えで立位が程度可能であれば立位からゆっくり座っていくことが効果的です。

 特に立ち上がり動作では、座位⇒立位と立位⇒座位の活動が相互的に機能を向上できます。


4.足首の硬さ・制限がある

 足首が硬いことで踏み込みがしづらく、重心を前方へ移動できないことで立ち上がり動作が左右非対称、もしくは困難になる場合があり1相~2相にかけて影響します。

 足首周囲の筋肉の硬さだけではなく、内反尖足や膝が不安定などの理由で装具をつけている場合には装具による固定で踏み込めません。


 内反尖足が強すぎなければ立ち上がり練習時は装具を外し、最大限に体の機能を使っていくことも大切です。


 装具を外した際、あるいは足首が硬くて踵がつかない場合は、踵にタオルを滑らないように入れ必ず踵へ刺激が入る形で練習してください。


 踵が浮いていると2で記載した踏ん張る方向が定まらずに、体が後方へ傾きやすくなります。


5.手すりを引っ張り立つ

 手すりを引っ張る力は重心を前方に移動させることは出来ますが、3相の伸びあがる場面ではデメリットがあります。

 ご病気で体に麻痺がありどうにか動こうとすると起き上がり、立ち上がり動作で、ベッド柵や手すりを引っ張り動くことを学習してしまいます。

 発症初期では活動範囲が広がるメリットはありますが、継続的にその動作を繰り返すことで杖を持って立つことなどが難しくなります。


 原因としては、重心移動の方向が定まらなくなることによるものです。


 杖や何も持たずに立ち上がり動作を行うためには、最終的には重心を上へ押し上げる必要があります。

 しかし引っ張る動作は上ではなく、重心を前方に動かす力で腕に体を引き寄せることになります。


 腕で引き寄せることで足の筋活動も低下してしまうので、注意が必要です。


 まずは手すりやテーブルを真下に押すことから練習し、徐々に真下に押しながら重心を前にかけていき最終的には立ち上がりを行うことが必要になります。

〇立ち上がりで重要なポイント


ここまで各症状に対するポイントなどを書きましたが、どんな症状でも、どんな方でも注意する箇所があります。


無意識的に行っていることなので、いざ立つ練習をすると分からなくなりがちなのが

立つ際に足を後ろに退くことです。

膝が90°の位置で足をついていると、その分前に重心を動かす必要が出てきてしまうので、膝を軽く曲げ重心移動の幅を少なくすることで立ちやすくなります。


〇さいごに


今回は立ち上がり動作についてでしたが、ひとつ立ち上がり動作が難しい事を考えても原因や理由はいくつもあります。


一つひとつの現象を分解して考えることで、よりリハビリや自主リハビリの質は向上していきます。


最後までお読みいただきありがとうございました。


引き続き投稿していきます!

佐藤