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豆知識

【人工骨頭置換術後のリハビリ】大腿骨頸部骨折

人工骨頭置換術とは、大腿骨の一部である骨頭を切除し人工的な骨頭へ置換する手術になります。



原因はいくつかあり、痛みの軽減や骨折後などに出術することがあります。



今回の記事では、人工骨頭置換術について、そしてリハビリ内容を紹介していきます。



◯人工骨頭置換術とは


人工骨頭置換術は、以下の場合(複合的)に手術に至ることがあります。

・関節へのストレスにより痛みが伴う(加齢も含む)
・骨折
・変形性股関節症
・大腿骨頭の壊死


これらの要因によって大腿骨の人工骨頭置換術が適応され出術を行う場合があります。

骨頭置換術

この画像の右側の足に白く映っているのが人工骨頭です。



転倒などによる外傷では、骨折の部位や程度により骨頭置換術、もしくは固定などの判断となります。


骨折の分類

特に大腿骨頸部骨折では、骨の転移や靭帯損傷、血流の有無などを考慮し手術を決めていくことになります。



人工骨頭置換術後には、骨頭の脱臼を防ぐために禁忌肢位を避けながらリハビリ、日常生活を過ごすことが重要になります。




◯大腿骨頭置換術後のリハビリ


一般的に人工骨頭置換術後のリハビリは、皮膚の切開部の癒着を防ぐことや荷重訓練、筋力トレーニングなど禁忌肢位を避けながら進めていきます。



そして人工骨頭置換術後のリハビリにおいて最も重要なことは、股関節の感覚を高めることになります。

骨頭置換術2

人工骨頭置換術では、大腿骨の骨頭周囲を金属やポリエチレンなどの素材で出来た骨頭へ置換しています。




本来は大腿骨頭と骨頭が収まっている骨盤側の臼蓋(くぼみ)との間で、固有感覚という感覚が生じています。




これが人工的な金属等になることで、股関節自体の感覚を得られにくくなっているのでこの股関節周囲の感覚を高めることが非常に大切になります。




実際には股関節自体での感覚ではなく、股関節を通して骨盤や背骨などで足と骨盤が繋がっている感覚を促していきます。




この感覚を促すことにより、股関節周囲の防御性収縮(無意識か逃避的な筋肉の働き)を軽減しながら本来の股関節の動きや筋肉の活動へと近づけていくことができます。




特に防御性収縮が残っている状態で足に負荷を増していくと、痛みを感じることもあるので注意が必要です。




また股関節周囲の感覚が鈍い、もしくは支えている感覚が分かりづらいと股関節以外の腰周囲などの筋肉が過活動となり出術とは関係のない部位の痛みを引き起こすこともありますので慎重にリハビリを進めていくことが大切です。




◯さいごに


人工骨骨頭置換術では、筋力や癒着などの内容に集中されることがありますが感覚という面も非常に重要な項目になります。




感覚は手術後に何年も痛みなく歩くためには必要になりますので、股関節の感覚へ意識を向けてみてください。



最後までお読みいただきありがとうございました。


佐藤