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【脳卒中 痛みの原因と対策】片麻痺 関節

脳卒中の痛みは、人によって感じ方や部位、頻度、強さなど個人差が大きい症状です。



痛み止めなど処方されても軽減しづらい症状でもあるので、セラピストも色々な原因や根拠を考えていかなければいけません。



そこで今回の記事では、脳卒中後の痛みを①関節のズレ、②体のイメージの2つで考えていきたいと思います。



動画でご視聴したい方はこちら

痛みに関する自主リハビリを知りたい方は、動画でのご視聴がおすすめです。

〇脳卒中による痛みとは?


まずは痛みについてですが、基本的に動作時や安静時などの痛みは体にとって強い刺激がある場合や本来の動きや姿勢ではないなどの危険信号として捉えることができます。



姿勢や動きの中で痛みが生じる場合には、ご自身の体で生じている何かしらのズレやイメージとの誤差などが影響しますが、多くの方の場合は筋、骨などの筋骨格系の課題があります。



痛みは脳卒中を発症されて数か月経過した際に、筋緊張が高くなる時期で感じる場合があり、ここから考えていくと少なくとも筋緊張が影響している可能性が非常に高いです。



この筋緊張から2次的な要素として考えられる原因などを探っていくと、痛みを改善する方法を見つけることもでき、逆に捉ええると筋緊張を高くしている原因もあるので、姿勢や動き方を評価しつつ判断していくことになります。



今回紹介する痛みの原因は、関節のズレ、体のイメージで痛みを解決するきっかけ、とっかかりとなるような内容で、ここを踏まえたうえで姿勢、動きを調整、改善していくことでマッサージをするとその日だけは調子が良いという事ではなくて、継続した痛みの改善に繋がっていきます。



ぜひ療法士の方も痛みがある患者さんを担当される際には、これから解説する2つの内容を頭にいれながら評価、リハビリをしてみてください。



〇関節のズレによる痛みの発生


関節のズレですが、先ほど筋緊張が高くなる時期に痛みが生じやすく筋緊張が高くなるということは、筋肉が硬くなっている状態で、この筋緊張が高い状態が座っていても、寝ていても感じる。



こういった場合に筋肉が付着している、骨には影響がないのかを2次的な要素として見ていくことが必要になります。



より詳細に考えると脳卒中を発症された直後、筋肉が弛緩、低緊張になっている際にも関節の位置が保てずにズレてしまうんですが、そこに徐々に筋肉の硬さ、緊張が高まっていくこでより関節がズレる、関節の適合性が悪くなってしまうことがあります。




ですので2次的という表現があっているかは分からないですが、筋緊張の変化の中で関節がズレて固まってしまうという可能性があります。




痛みとは関係ないですが、脳卒中による反張膝や内反なども骨、関節のズレは多少なりとも影響しているので、筋肉だけではなく関節の適合性という視点でもリハビリをしていくことが大切になります。



では関節のズレがなぜ痛みになるのかですが、関節がズレるということは骨が動いてしまう、あるいは捻じれてしまうなどが考えられ、筋肉は骨の長さや位置に適合するようになっています。



という事は、骨がズレてしまうと筋肉の本来の作用とは異なる活動であったり、力加減となることがありこれが関節のズレによる痛みの原因と考えられます。




これは骨や関節がどの方向にズレてしまっているのかで、リハビリの対象となるポイントは患者さん毎に異なりこれをやれば改善しますという方法はありません。



関節に影響している筋緊張の高い筋肉の調整、そして関節の適合を伴った動きへ調整、改善していくことが必要で患者さんで痛みを感じている方は療法士の方に筋肉だけではなく関節の位置なども見ていただきながらリハビリを進めてください。




特に関節のズレが生じやすいポイントは、腕であれば鎖骨と肩甲骨のズレによる上腕骨頭や前腕にある橈骨、尺骨、足であれば大腿骨頭、そして腓骨の位置がズレていることが多いのでこの辺りは筋肉の緊張などと合わせて評価、リハビリが必要な部位になります。




こういったように脳卒中を発症されてからの経過とともに筋緊張が徐々に高くなることと同時に骨のズレが生じています。




骨の位置を調整するには、筋緊張に合わせて姿勢なども含めて介入していくことで痛みを軽減、改善することができますので、療法士の方に相談しながら進めてください。



〇体のイメージと痛みの関係


体のイメージ、これは身体所有感という自分の体を保持している、認識しているなどを含めてお伝えしていきます。



まずは体のイメージというのは、皮膚や筋肉など様々な感覚器官から得られた情報を脳で統合して、おおよその体の形や手足の長さが脳の中で組み立てられます。



そしてこのイメージと合わせて身体所有感というのは、体を自身の体として認識しているかということで、感覚や筋緊張が低いなどが原因で自分の体なんだけど、ふわふわしいている様な自分の体の一部ではないような感覚がするなど患者さんからは聞くことがあります。




なぜこの身体所有感が大事なのか、自分の体を認識せずに、動かしたい部位に筋活動や動き、感覚を得るなどの機能が働くでしょうか。



動きや感覚というのは、最終的に指令や判断をしているのは脳です。



この脳神経系が体を認識せずに、動けという指令がスムーズに信号として送られることは考えにくいです。



腕を動かす際に、腕をこんな風に動かしたい、だからここの筋肉を活動させてという風な指令は、腕を認識して自身の体の一部だと感じることが非常に重要です。



そして体のイメージ、身体所有感、これらが低下してしまうと脳からの指令が正しく筋肉へ送られてこないので本来の筋活動とは異なる活動になり、これが痛みとして感じる可能性があります。



身体のイメージであったり、身体所有感というのは患者さん自身がどんな風に感じているのか、これを参考にしながら介入していくことが必要です。




もちろん動作、動きの中から体のイメージがズレているかもしれない、であったり体を認識しづらい部位がありそうなどの予測はできますが最終的には患者さんご自身が自分の体ってこんな感じで、自分の体なんだと感じてくれなければ、各動作や動きの改善にはつながっていきません。



少し痛みとは関係なさそうな要素ではありますが、動きたい動作と筋活動が噛み合わないことで痛みが生じる、そういった認識となります。



ボディーイメージがズレている方の中には、手足の長さが麻痺側と非麻痺側で違うことであったり、真っすぐに座っていてもどちらかに傾いているとよく言われるなどがあります。


こちらの動画では、体のイメージや身体所有感を高める練習も解説していますので参考にしてください。

痛みはリハビリを進めていくうえで、姿勢や動きなどを阻害する大きな因子となるので療法士の方と相談しながら解決していきましょう。


〇さいごに


少し痛みとはかけ離れているように感じた方もいるかもしれませんが、こういった感覚や体をイメージ通り動かすような要素は、変化していくにつれ身体機能のベースが改善していくので日によって調子が違うということが減っていきます。

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最後までお読みいただきありがとうございました。


佐藤