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豆知識
お子さんの発話が遅れているかもしれない、いくつかは言葉を覚えたけど数や種類が少ない気がする。こういったご両親の不安はいつもそばにいるからこそ感じ取れることです。
発話、言葉の発達は寝返りや歩くという体の発達と同じくご両親が悩まれ、比較的わかりやすい発達段階です。
そこで今回は発話、言葉に関してコミュニケーションの中でも非言語コミュニケーションという視点から、どんな発達段階があるのかなどをお伝えしていきたいと思います。
〇目次
1.発話や言葉の発達段階
2.話すことだけがコミュニケーションではない
3.非言語コミュニケーションで子どもと通じる
4.まとめ
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子どもの発達はこれだけ、絶対にコレということはありませんので広い視野や考えでサポートすることが大切です。
1.発話や言葉の発達段階

子どもの発話や言葉の発達段階は0歳~3歳で著しく変化、成長していきます。
〇おおよその発話発達段階(個人差は大きく3~6カ月ほどは前後する)
0歳(半年~1歳前):喃語という言葉としてはあまり意味を持たないように聞こえますが「あ~」、「う~」など何かを伝えようとしている発語で声を出す練習としても重要な時期
1歳~1歳半:単語といってママ、パパやぶーぶなど1つの言葉を話す時期
2歳前後:2語文となり単語を組み合わせたような「公園、行く」などより伝えることができる時期
3歳前後:3語文となり「ママ~ごはん(まんま)食べたい」などより複雑な文章となる時期
このように実際に言葉を口に出して伝えることを言語コミュニケーションといい、その他にも文字なども含まれます。言語コミュニケーションの発達に重要なのは、コミュニケーションを取りたい、誰かとの関わりに関心があるかなどが非常に大切です。
言葉を話すというのは、コミュニケーション、人との関りを作る1つの手段で言語を使わないコミュニケーションも普段から多く使われています。
それが非言語コミュニケーションです。
2.話すことだけがコミュニケーションではない

コミュニケーションという事を考えると、ご両親や誰かに何かを見てほしい、伝えたい、知ってほしい、一緒に遊びたいなど様々な理由があります。この感情や想いが言葉、発語となっていきますが、その言語コミュニケーションの手前にあるのが非言語コミュニケーションです。
非言語コミュニケーションというのは、非言語という名前の通り言葉を使わないコミュニケーションで表情や雰囲気などで何かを伝えることであったり、目線などがあります。
各自治体で実施している乳幼児健診でも「目は合いますか?」、「後追いしますか?」など聞かれると思います。これがまさに先ほどの非言語コミュニケーションで、ご両親などに興味を向けているのか、表情から何かを伝える、感じ取ることが出来ているのかなどを見ています。
この非言語コミュニケーションがあることで、徐々に言葉で伝えるということが見られやすくなる、増えていくことが多いので言葉が出ない、少ないという場合にはまずはもう一度この非言語コミュニケーションを増やすことが大切です。
発話するのに遠回りに感じるかもしれませんが、お子さんが誰かに何かをしっかり伝えられるためにはとても大切になります。
では非言語コミュニケーションって何をすればいいのか、先ほどは目線や表情と伝えましたが、遊びの中でも非言語コミュニケーションを高めるようなことができますのでご紹介していきます。
当施設ではYouTubeでも情報発信していますので参考にしてください。
3.非言語コミュニケーションで子どもと通じる

例えばボールで投げ合いっこ、キャッチボールするとします。この1つの道具、おもちゃで共有して遊ぶということが非言語コミュニケーションが苦手なお子さんは、一人でボールを投げたり追っかけたりしてしまうことが多く段階的に遊んでいきます。
STEP1.最初は一人で遊んでいてもいいので、その遊んでいる場面にまずは声掛けから始めます。「よく飛んだね~」とか「上手に投げれた、蹴れたね~」などなんでもいいと思います。まずはその空間、環境を共有しているという事が少しでもお子さんが感じてくれることが大切です。
STEP2.次のステップとしては、ご両親や誰かが投げたり、蹴ったりしたボールに興味を持つかです。「ボールなげるよ~」といって投げたボールにどれだけ関心、興味を向けてボールという道具を介してコミュニケーションができるかです。これも最初は数回に1回だけでもいいので、一緒に遊んでいるということが非常に大切で徐々に興味を向ける頻度が増えてくることが大事になります。
STEP3.そして徐々に投げたボールに興味を向ける頻度が増えてくると、ボールを投げ返してくれたり、キャッチボールの様な形になり、ここまで出来たら非言語コミュニケーションが図れているということになります。
非言語コミュニケーションというと、表情や雰囲気などが一般的ですが物やおもちゃを使ってもいいので一緒に遊んでいる、同じ空間にいるんだよという事を伝えていくことが大切です。
これが言語コミュニケーションを高めていくための非言語コミュニケーションの考え方になります。ぜひご家庭でもおもちゃなどで一緒に遊ぶという空間を作りながらやってみてください。
4.まとめ
言葉や発語が遅れていると、「これ言ってみて?」など言いたくなるとは思いますが、まずはコミュニケーションそのものに興味や関心を持たせてあげる、これが遠回りに感じるようで実際のコミュニケーションには必ず必要になります。
ご両親が不安に感じることや疑問などもお気軽にお問い合わせください。
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〇執筆・監修者情報
佐藤浩之:施設長
~経歴~
1991:千葉県生まれ
2013:国家資格(理学療法士)を取得し、千葉県内の病院へ入職
2015:大手自費リハビリ施設へ入職し施設長を経験
2017:JBITA公認ボバース成人片麻痺基礎講習会修了
2022:トータルリハビリテーション トリアを開設