トータルリハビリテーション
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豆知識
今回はご利用者様に写真撮影にご協力いただき、眼球運動と姿勢制御、そして手の活動に繋げていくという内容をお話していきます。
目と姿勢、そこから手。あまり関係が無いように思えますが、特に目の理解とリハビリは重要になります。
1つずつ詳しく、さらに3つのつながりを紹介します!
1.眼球運動
触っているのは、まぶたの周りです。
眼球には6つの筋肉(外眼筋)が付着していて、見たい方に目が向くのはこの筋肉がすごく細かな活動をしてくれているからです。この筋肉の活動を調整しています。
目の動きは顔や首の動きから「分離」することで、早い目の動きが可能になっています。
文字を読む、書く、遠くを見るなど何かを見る際には、先に目が動きその後に顔が動く、この一連の流れがあることで、見たいものから視点が外れずに見続けられています。
そして見ているものに手が伸びる、これを「手と目の協調」といいます。
ではこの目の動きがどう姿勢に関与しているのか。目からの情報は体の傾き、バランスに大きく関与しています。
視界がブレないことで体の中心が分かりやすくなる、逆に目が動きづらい、コントロールできないと座位や立位などで体をどうやってコントロールしてバランスをとるのかという情報が不足してしまいます。
バランスの練習をたくさんやっても、なかなか真っ直ぐ座れない、立てない場合は目の動きが影響している可能性があります。
2.姿勢制御
腕を動かしている場面ですが、腕を伸ばすことに加えて、腕の動きが体軸に収まるように調整しています。
体軸とは。
手足が動くときに、この体軸がブレないことで姿勢が安定します。
腕が前に伸びる、足を振り出すなどにこの体軸に沿って動けるように運動を誘導しながら力のコントロールや方向などを調整しています。
次に体軸が調整できた後に、体を伸ばす練習です。
椅子の上に手を乗せて、体を伸ばしています。
手を乗せているのは、支えるためではなく手が接触している刺激で体が伸びやすくなる反応を引き出しています。
そして体が伸びる(骨盤前傾)時も、体軸に沿って垂直に伸びるよう背骨、筋肉を刺激します。
3.手の活動
ここまで目と、姿勢のコントロールを高めながら腕の動きが体軸の中に収まるように調整しました。
ここから実際に手の活動を促していきます。
課題は「粘土」です。
粘土も物によって硬さが異なりますが今回は比較的やわらかいものを選択しました。
硬さを選ぶポイントは、硬いものは動かしている感覚が分かりやすく、軽いものは感覚よりも実際にコントロールする課題に向いています。
実際の場面が動画でないので、変わりに。。
こんな感じで可能な限り両手で粘土を握ってもらいましたが、最終的には両手で丸くする、ちぎる課題まで行います。
粘土を握る、両手で1か所に集めることは圧を加えるという課題でもあります。この圧が、字を書くことやお皿を抑えるなどの動きにつながります。
また両手で粘土を丸くする課題は、右手は左手を、左手は右手の力を受け止めつつお互いが協調して動かす練習になります。これは力の強さや、方向のコントロールを高めることができます。
目の動きから手のリハビリまでの紹介でした。
手や足が硬くなる、コントロールしづらいことには原因があり、ストレッチやマッサージだけでは解決できないことの方が多いです。
硬さの解決の根本は、姿勢や運動にあります。これらが正しく機能することで、柔らかくなった筋肉の硬さが戻りづらくなります。
引き続き投稿していきます!!
佐藤